■隣市で屋根瓦の色が違う

西日本にある島根県は、他府県の方からしばしばお隣の鳥取県とどちらが西か東かでよく間違われます。
島根県は西にあり、3つの地域(図1)に分けられます。隠岐の島、出雲地方、石見地方です。

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出雲地方と石見地方は方言と伝統も随分と違います。出雲地方の方言は東北地方と同じ訛りの「ズーズー弁」で、私もしっかりネイティブ出雲弁です。一方、石見地方は関西弁に近い感じです。
昔から屋根瓦の色の違いについて親から教えられてきました。石見が赤瓦で出雲が黒瓦です(写真1)。

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(写真1)
日本海に面した石見地方の民家、
屋根瓦は赤茶色






そして、石見地方は山間部と海岸が接近しているので海岸端に民家があることが多く、出雲地方は平野部があります。
古い民家は日本海からの西風から母屋をまもるため、築地松という大きな垣根が施されています(写真2)。
残念ながら新たに建築されることがなく、また松くい虫の被害を受けているため、その数はどんどん減少しています。

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(写真2)
築地松という西風を遮る防風林に
囲まれた出雲平野の民家








■地域をまたいだ医療IT連携に挑戦

私の住んでいる出雲市の隣に石見地方の大田市があります。
中核病院の大田市立病院では外科医不足のため、2年前に救急告示を取り下げるという事態になりました。これは大田市の住民の方にとっては大問題です。
大田市の急患の方は地域を越えて車で40分以上かけて出雲市の医療機関を受診しなければならなくなりました(多くの方の働きで、この4月から2年ぶりに救急告示再開となりました)。

この間、急性期に出雲市の島根大学付属病院や島根県立中央病院を受診された患者さんが引き続き大田市の医療機関で治療を継続したり、あるいは大田市立病院で加療中の方が急性増悪時に出雲市の医療機関した時のために、医療情報が両市で連携できる仕組みが求められました。
また同様に、出雲市の医療機関と大田市の調剤薬局の連携も模索されていました。
この時に、総務省から「共通診察券を活用した健康情報活用基盤構築の実証実験」の公募がありましたので、大田医師会と出雲医師会でコンソーシアムを組み参加しました。
これまで出雲医師会を中心とした医療連携の経験はありましたが、隣の市とはいえ地域をまたいだ医療連携はありませんでしたので、多くの打ち合わせを行い、一から医療IT連携を行いました。


その内容は下記となります。

1. 診療予約サービス・・・ 患者さんが自宅から直接診療予約を行う
2. 診療情報閲覧サービス・・・ 患者さんが検体検査結果と処方履歴を自宅で閲覧する
3. 健診情報閲覧サービス・・・ 健診ネット(医療ネットしまね)に参加している医療機関で受けた健診結果を閲覧する
4. 処方情報電子化サービス・・・ 医療機関の処方指示内容を電子化し、薬局のレセプトコンピューターと連携する
5. 調剤情報閲覧サービス・・・ 調剤薬局での処方実施内容を医療機関および患者自宅で閲覧する



昨年度、私は一医療機関として上記の総務省の実証事業に参加しました。
写真3は、医療機関から発行された処方箋内容が電子化情報となり、ネットを経て直接薬局のレセコンに初めて取り込まれた瞬間の「これは便利だ。すごいです」とおっしゃっている瞬間の調剤薬剤師の先生のお顔です。
決してやらせではありません。
この処方情報電子化は今回の事業の目玉の一つです。この瞬間、私はこの実証実験の成功を確信しました。
 
この経験は今後、島根県全県下での医療情報構築に生かされることを期待しています。

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(写真3)
処方箋の電子化情報をネットで
直接薬局のレセコンに取り込むことに
初めて成功した瞬間の薬局の先生