島根県ではより良い医療の提供を目的に、インターネットを用いて患者さんの診療情報を地域で共有する仕組み「まめネット」を今年1月から開始しました。

ブログ1


写真は、訪問看護ステーションで看護師さんが医療機関の連携カルテにアクセスして、カルテを閲覧する直前の様子です。島根県では医療機関のみならず、訪問看護ステーションでも利用できるようになりました。
今年度中には県内の30病院が患者情報を提供することになります。これは、県内の地域医療拠点病院の90.5%、救急告示病院の約88%にあたります。多くの医療機関で採用されるため、地域医療の情報インフラとしての成長が大変期待されています。

 
まめネットの運営・推進をする実働組織は、「NPO法人しまね医療情報ネットワーク協会」にお任せしています。島根県の「医療連携IT推進にかかる協議会」で事業の全体計画の協議を行い、協議会の下部組織である医療IT専門部会で、まめネットの構築・運営の協議を行っています。県内の二次医療圏ごとに「圏域における協議会」を設置し、地域ごとに必要なプログラム・アプリケーションを検討しています。



■紹介先の治療・検査・処方内容がすぐに分かる



 図に、現在医療機関が利用している仕組みを示します。上から時計順に、健診システム、画像中継・診断システム、地域連携パス、連携カルテ・紹介状予約システム、医薬連携システムとあります。

ブログ2


「健診システム」は、患者さんの健診結果を医療機関が共同で利するものです。

「画像中継・診断システム」では、それぞれの医療機関にあるデジタル画像データを他の医療機関に転送するためのものです。 このシステムを用いて、他医療機関にいる専門医に診断してもらうことができます。

「地域連携パス」とは、病院で治療を終えて回復期にある癌患者さんで、1カ月ごとの定期的な診察はかかりつけの診療所で受け、病院には6カ月ごとに行き、入院の時にお世話になった先生の診察を受けたり、画像検査を受けている方のための仕組みです。各医療機関でのスケジュール管理と診察・検査・治療内容を一覧にして、患者さんの流れをわかりやすくするためのシステムです。

「調剤薬局との医薬連携」は、医療機関での診療内容を調剤薬局にお知らせしたり、薬局での調剤結果を医療機関に連絡するためのものです。 

「感染症サーベイランス」は、感染症の流行状況を医療機関に毎日入力していただいて、地域の感染症流行情報を解析し、医療機関に通知するためのシステムです。

「連携カルテ機能」は使用頻度が最も高いものです。これは医療機関ごとのカルテ内容を統合して一覧にする機能です。患者さんが医師に説明しなくても、医師がまめネット画面を見ることにより、他の医療機関での診療内容を直接把握することができます。これにより、紹介先病院でどのように治療していただいているかを調べることができます。他の医療機関での検査処方内容が把握でき、医療の質と安全の確保に役立ちます。訪問看護ステーションでも閲覧が可能で、看護師さんにとって重要な情報となっています。

 
来年度には、まめネットを調剤薬局に導入し、その次にはケアマネージャを中心とした介護現場での利用も計画してします。