4月から本格的な在宅診療を開始し、2カ月が経ちました
開始にあたっては、地域の皆様と他医療機関の皆様、当院のスタッフや医師、そして家族に理解と協力をいただきました。
 
当院の在宅診療担当は美川医師です。24時間365日体制を彼と仲よくシェアして、職務を果たしています。私が担当ではない時は、オンコール携帯電話を相棒に渡して、頭を切り替えてオフタイムを楽しんでいます。

在宅診療を始めて改めて気が付いたこと。
それは、病院では①建物、②そこで働くマンパワーによる療養環境、③スタッフ間の医療情報の共有―の3点が既存システムとしてあり、医療従事者がそれぞれの職責を果たして患者さんの治療が行われています。


一方、在宅療養では、①建物は患者さんの自宅あるいは介護系施設、②マンパワーはケアマネージャー、在宅療養支援診療所、訪問看護ステーション、調剤薬局、居宅介護支援事業所から各担当者が出向き、居住地別、患者さんごとにその組み合わせは様々、③患者さんの情報は各施設で管理され、紙ベースの報告書が施設間で後日交される―という特徴があります。

介護保険が導入されて、様々な専門家が患者さんのために在宅療養における職責を果たしています。でも入院環境と比べてみた場合、医療情報の流通という点では即時性、効率化という点でまだ劣ると思います。今後医療の機能分化が行われると、1医療機関のみの療養ではなく、地域全体で患者さんを支援・介護・治療することとなります。そのためには、より機能的な情報連携が必要だと感じました。


■在宅診療でも「まめネット」が力を発揮できる


このブログでも何回かご紹介していますが、島根県では全県下を結ぶ医療ネットワーク「まめネット」が今年から導入され、各地域においてサービスが徐々に始まっています。このシステムでは、医療機関同士の情報共有のみならず、看護訪問ステーションや調剤薬局においても情報閲覧が可能です。

その使用例の一つとして、患者さんの血液検査、調剤、点滴の情報を訪問看護ステーションや薬局へお知らせすることができます。その他にも、入院患者さんが退院すると、在宅療養を迎えるにあたって病院と在宅療養の担当者による退院時カンファレンスが行われていますが、ここでの利用も可能です。現在では在宅療養の担当者はこのカンファレンスの場で初めて入院中の患者さんの様子を知り、療養プランを検討しますが、「まめネット」による情報提供で事前に患者情報を知ることが可能となります。

このように「まめネット」は様々な業種間での情報提供が可能であり、将来の地域医療連携にとって有用と感じています。