この夏、私は3本の論文作成に携わっていました。
 
一つは第5回ブログに少しご紹介した内容です。昨秋、全国的に総合感冒薬の処方量が急増していることが国立感染症研究所の大日康史先生の調査で分かりました。そこで、同研究所の藤本嗣人先生のご指導で迅速診断キットの残液を用いたPCR法を実施して、流行中のウィルスを同定しました。
この経験を米国の感染症雑誌に投稿し、現在レビューワーによる査読中です。レビューワーのご指摘は正鵠を得たものがほとんどですので、その修正要求に応じますと見違えるような論文になります。その一方で論文の主題とは異なる記述指示をされた場合、全体の整合性を保つことに苦労します。
レビュー結果が返ってくると忙しくなりますが、是非頑張りたいと思います。

二つ目の論文は、災害に伴う一般人の不眠症の増加について研究したものです。投稿直前までのレベルとなっています。

三つ目の論文は、インターネットを用いて花粉症の発生率を毎日調査したものです。これは共同執筆者として携わっています。この論文の本体は出来上がりましたので、これから推敲し、投稿予定先の投稿規定に合わせて、編集長に論文内容を紹介する手紙(カバーレター)を用意する段階となっています。



■査読の厳しい評価はツライけど…

上記の論文はいずれも優れた先生方のご指導により、良い研究結果が得られていると確信しています。論文がよりよい医学雑誌で評価されるためには、読み手に分かりやすい考察の構成と、参考文献の読み込みが必要と考えています。

論文を作成することはさまざまな場面で苦労がありますが、実際に投稿して、先人の医学研究の積み重ねを肌で知る良い経験になります。また、医学研究と論文を礎として現代の医療が成り立つので臨床医としても絶えず論文に触れておかなければならないと思います。その中で、「書く」という作業が最も脳への定着が良いと思うので、つらい思いをするのですが論文を書いています。
エディターや査読の方の厳しいご評価やご意見を受けるとそのつらい思いも増しますが、毎回共同執筆の先生方の大声援をいただいて、気持ちを高めて頑張っています。